人生の行事
妊娠5ヶ月目の戌の日に妊娠を祝い出産の無事を祈る行事。腹帯の餅 豆・豆のお鏡
安産を祈願した「ころころ餅」を作る風習の地区もある。
三日の団子・生後三日目・餅粉のみそ汁団子にズイキ・カツヲ節を添える。
南砺では三日目におはぎを配ります。
生後七日目に嫁ぎ先から実家に手土産として赤飯を渡す。
新湊では、赤ちゃんの無垢さにあやかって、白い無垢なお餅 白・白のお餅を手土産に渡す風習もあったようです。
生後百日前後にお宮参り・お食い初めをする。お祝いに来られた方に赤飯の手土産を渡します。
【女の子の場合】
桃の節句 緑色・白のお鏡とさくら餅・菱餅などを雛壇に飾る。
(三月三日)
【男の子の場合】
端午の節句 黄色・白のお鏡と柏餅を兜の御前に飾る。
(五月五日)
誕生餅 豆・白のお鏡 満1歳の誕生日にまめ(健康)に暮らせますようにとの願いを込めてお子さんに餅をかつがせたり、おしりにあてたりします。
新湊では甘い人間にならないようにと塩味おはぎ(砂糖の入っていないもの)をおしりにぶつけます。地域によっては、赤・白のお鏡を作る場合もあります。
子供の成長を願って男の子3歳・5歳の時・女の子3歳・7歳の時に神様に参拝をする。
お赤飯・どら焼き・万寿3月~4月初旬お祝いを頂いた方に御返しをする。
大人になったことを自覚し自ら生き抜こうとする青年を励ます日 二十歳 お赤飯・どら焼き・万寿
お赤飯・どら焼き・紅白万寿・鶴亀の生菓子
また、お嫁さんが早く家に馴染むようにと「落ち着きの餅(紅白餅)」を作る。
上棟式には、建築関係者やご近所へお赤飯・お餅(紅白の丸もち)などを配る。
魚津では、家の四角の柱に白・白の2合半、中心の柱に白・白5合のお鏡を供える、「角餅」という風習がある。
男性 25歳・42歳・60歳に神宮などで紅白餅(2升~3升)を飾りお祓いする。
女性 19歳・33歳・37歳に神宮などで紅白餅(1升~2升)を飾りお祓いする。
42歳(初老)60歳(還暦)70歳(古希)
77歳(喜寿)80歳(傘寿)88歳(米寿)
90歳(卒寿)99歳(白寿)
おけそく・饅頭・どら焼きなどのお供物を祭壇にお供えする。
亡くなった日から数えて七日目に営む法要で、死後初めての法要です。最近では告別式当日に行われる場合が多いようです。列席者の中で遠方の方々、多忙な方々への配慮から、この席で繰り上げ初七日法要を合わせて行うことが多くなりました。以降、お寺さんが7日毎(49日法要まで)に自宅にお骨を安置した中陰壇と仏壇でお参りされる。
亡くなった日から数えて四十九日目に営む法要です。
などが使われる。魚津、黒部方面では赤飯を使うこともある。
また、新しく仏壇を購入された時や、新しくお墓を購入された時は紅白のお餅をお供えし、入魂式(おあらたまし)をする。
また、三十三回忌や五十回忌の法要には、紅白のお餅を使い祝いの気持ちを込める。
季節の行事
お正月のお餅をおろし、割って餅網で焼き、ぜんざい(小豆煮)にして食べる。1月11日
寒の時期にとぼ餅を薄く切り、干して乾燥させる保存食。
三月十五日 上新粉(米粉の蒸し団子)お釈迦様の命日 団子はお釈迦様の舎利(お骨)にたとえられお守りにする。赤・緑・黄・白・・・など色がある。
おはぎ 春分の日 牡丹の咲く時期なので牡丹餅・秋分の日萩の花が咲く時期にはおはぎという。
菖蒲の花が咲くころからはじまる串団子。(最近は年中やっている所もある)
おもに県東部のお店で売られ、黒砂糖を使ったコクのある甘いタレが特徴。
田植えの終わる5月末ごろ、笹餅を食べる。
家族・親戚がつどいご先祖さまをお迎えする。
氷見では8月13日~16日まで白団子を仏壇のお供えする、盆団子という風習がある。
五穀豊穣・無病息災を願い鎮守様を祭る。 赤飯・金時おこわ・みたま(黒豆おこわ)
氷見では、浄土真宗親鸞聖人命日11月27日(東)1月15、16日(西)にすごあか(白大福に赤や青のえら粉をつけたもの)をお供えする。
大きなサイズの大福(生菓子)
針仕事が上手くなるようにと願いを込め、やわらかい餅に針を刺し供養する。結婚した年暮れ(11月上旬~12月8日まで)にお嫁さんの実家から嫁ぎ先に持ってこられる。
初めての男の子が生まれた年暮れに、お嫁さんの実家から天神様にお鏡を添えて、持って行く。
白・白のお鏡を12月25日に天神様の御前に飾る。
天神様をおろす日に豆・豆のお鏡を御前に飾る。
また、大黒様などの神様にも独特のお餅をお供えする風習がある。
お正月用のお鏡・のしもち・とぼ餅を作る。
その他
大 福・・・・富山では平たい円盤状が多い。(赤えんどう豆・紅白・草・・・など)
豆 餅・・・・黒豆入り塩餅
昆 布 餅・・他県では珍しいとされ富山では一般的な昆布餅(丸餅・角餅・トボ餅)
うぐいす餅・・形をうぐいすにみたて、餅に砂糖を練りこんだ餅
あんころ餅・・外側のまわりに餡をからませた餅
かい餅・・・・婚礼の時に大きなカイモチ(ぼた餅)をつくる。これには嫁が家に居つくようにとの願いが込められている。
小豆あんには塩を入れない。この家はくどくない(からくない)という意味あいがある。
さくら餅・・・焼き皮の長命寺ともち米の道明寺の2種類が一般的です。
ささげ餅・・・餅生地に味付けしたささげの豆をまぶしたお餅です。北陸地方、特に富山ならではのお餅です。
(ささぎ餅)
人は、この世に生をうけて生涯を終えるまでの間、数多くの節目の行事があります。それらの行事には必ず餅菓子が使われていると言っても過言ではありません。特に餅菓子は日常の生活に密着して嗜好されてきたので、喜びにつけ、悲しみにつけ用いられてきました。これらに関連した風習や餅文化を受け継ぎ、伝え残して参りたいと思います。
ご不明な点、お問い合わせはお近くの富山県餅業組合加盟店までご連絡ください。